乳腺炎の対処法(1)
おっぱいマッサージを受ける

おっぱいマッサージとはなんなのか?

おっぱいマッサージ。
聞いたことのないママは「え? なに?」と衝撃をうける言葉ですよね。
おっぱいマッサージとは「乳房をマッサージし、古い溜まった母乳を手で搾乳する作業」のことです。
※乳輪の周りにある「乳管」を圧迫すると母乳が出てきますよね。
そのマッサージ作業のことを「手技」と呼びます。

おっぱいマッサージを受けるとなぜ乳腺炎に効くのか?

乳腺炎とマッサージは親密な関係があります。

母乳外来という言葉をご存じでしょうか? 産科や助産院などで開設されているところが、探せば見つかると思います。

おっぱいマッサージとは、簡単にいえば、乳房のなかに溜まった古い母乳を、手で外に出すことを言います。
乳腺炎になってしまった場合、乳房のなかには、悪い母乳が残っています。また、乳管がどこかで詰まってしまっている場合、その詰まりを取らなくてはいけません。 ですので、母乳外来でマッサージを受けることによって、その症状を改善するのです。

自分でマッサージして(搾乳したりして)母乳の詰まりや、古くて悪い母乳を取り除くことも、不可能ではありません。 でも、やはり他人、それもプロにやってもらうのとは、全然違ってくると思います。

「乳腺炎で発熱中。しこりは痛い。体はだるい。赤ちゃんを連れて外に出掛けるのはなぁ…」
そう思うママもおられるとは思います。
ですが、行ってマッサージを受けることによって、結局は治りが早いということもあるかもしれません。

また、赤ちゃんもいっしょに連れて行ってOKというところがほとんどだと思われます。(もちろん事前に確認してね)

乳腺炎になったときの、かかりつけの母乳外来を、あらかじめ探しておくことをおすすめします。
わたしは桶谷(おけたに)式の母乳相談を利用しています。これは全国にある、おっぱいマッサージ専門の相談所です。 もしかしたら、あなたの近くにもあるかもしれません。

おっぱいマッサージとは、具体的にどのようなことをするのか?

おっぱいマッサージを受けたことのないママは、「どんなの? いったい何をするの?」と思われると思います。
乳腺炎にならないママは、一生厄介になることはないかもしれませんしね。
おっぱいのマッサージとは、

といったことを行います。
桶谷は全国に支部があり、各相談室でマッサージをしてくれます。わたしはここで、おっぱいマッサージを受けていました。
マッサージ直後は、乳房が、「えええ? これ、わたしのおっぱいなのか?」と思うほどに、柔らかくなります。
おっぱいマッサージを受けたあとの乳房はまるでマシュマロのよう! でも、これ、一日二日たつと、また普通のおっぱいに戻ってしまいます。残念。
でも、乳房の中の古い母乳を排出したおかげで、とても母乳の通りがよい(出がよい)状態が保たれます。

おっぱいマッサージの小さな疑問あれこれ

自分でできるんじゃないの?

乳腺は細いです。そして、どこまで、またどれくらいの強さでマッサージして良いのか、はっきりいって自分ではわかりません。
へんにマッサージして、乳腺を傷つけてしまうことだってあります。そうなると症状はなお悪化してしまいます。
やっぱりマッサージのプロに任せた方が良いと思います。

乳腺炎になったとき、乳腺炎になっていないとき、どれくらいの頻度でおっぱいマッサージに行けばいいのか?

乳腺炎になれば、すぐおっぱいマッサージへ直行!
炎症を起こしている間は、2、3日通い詰めたりします。そうでなければ、1ヶ月に1回くらいですかね。
その後、乳房に痛みや違和感が感じられず、全然問題がないのであれば、2、3ヶ月に1回くらいでいいと思います。
でもこれは個人差がありますからね。
時には、なんにもトラブルが無くなっても、「1週間に1回はきて」とおっしゃる先生もいるでしょう。
でもやっぱりママには、金銭的にも時間的にもかなりの負担。自分の乳房に合わせて判断し、 自主管理できるなら、それで良いと思います。

おっぱいマッサージは痛いのか?

痛い場合もあります。乳腺の詰まりを取るときなどは、かなり痛いかもしれません。
でもまぁ、出産時の痛みに比べればなんてことないのですよ。

おっぱいマッサージの値段はどれくらいなのか?

1回につき2~4千円というところが多いと思います。
これはまちまち。地域にもよるし、手技をする先生にもよります。決まっていないと思います。

おっぱいマッサージする人はどういう人なのか?

年輩の人が多いような気がします。
わたしの先生はもう80歳超えています!
ある新米ママが言っていたのだけれど、「先生はわたしのおっぱいを触っただけで、”腰痛もちでしょ”と言った。なんでわかるんだろう?」 その新米ママは、ひどいヘルニアを持っていたのです。ベテランの先生は、おっぱいを触っただけで、その人の食生活、病歴などがわかってしまうそうです。 すごいですよね。

おっぱいマッサージする人の当たりはずれはあるのか? 先生をかえて良いのか?

あります。
「先生と話が合わない」「育児や授乳にかんして、きついことを言われ続ける」
そういうストレスを感じつづけるのは、返ってマイナスですよね。
もしママと相性があわなければ、他へ行くことをオススメします。

「そこしか母乳相談室がない」という場合、ママが図太くなっちゃいましょう。
赤ちゃん、そして自分自身のためですものね。
乳腺炎ママは、ぜひ、何カ所かの桶谷マッサージをおさえておくことをおすすめします。

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