乳腺炎の対処法(7)
抗生物質や漢方薬

抗生物質
産婦人科で、乳腺炎のお薬として、抗生物質を出してくれるところもあります。
恐らく、体内で母乳原因の「炎症」を起こしているからだと思われます。
「えーー。抗生物質かぁ。授乳中だしなぁ。赤ちゃんはどうなるんだろう? 飲んでも良いのかなぁ」
そう思うこともあるかと思います。
不安があるときは、もちろんお医者さん・薬剤師さんに聞いてみてくださいね。
普通は、授乳中のママが飲んでも大丈夫(つまり、母乳を与えても大丈夫)な弱い抗生物質をくれると思います。
低月齢の赤ちゃんも、風邪をひけば抗生剤を処方されることが多いです。赤ちゃんにも処方されるような抗生物質であれば、 安心ではないでしょうか。
抗生物質を飲むと、ママも赤ちゃんも、うんちが緩くなることがあります。
抗生物質は、菌を殺すお薬。 もちろん悪玉菌をやっつけてくれるのですが、善玉菌もやっつけてしまいます。
なので、母乳内に移行した抗生物質を飲んだ赤ちゃんの腸内に住んでいる善玉菌も殺してしまうんですよね。
その結果、赤ちゃんのうんちが緩くなってしまったりしまうそうです。
その場合も、抗生物質の服用をやめて数日もたてば、解消されると思います。
もしも気になるようでしたら、調剤薬局でママのお薬をもらうときに、同時に母乳育児と赤ちゃんのことも相談なさると良いかと思います。
また、たまに、医者から強い抗生物質を与えられ、「服薬中は授乳は禁止」と言われる場合もあるかと思います。
これ、すごく大変なんですよね…。ママも赤ちゃん自身も。
授乳を止めなくても乳腺炎を治している、克服しているママはたくさんいます。そういう指導をしてくれるお医者さんもたくさんいます。
その医者の方針が合わないと感じたら、とりあえず違う産婦人科へ行ったり、母乳外来へ行ったりしてみましょう。
母乳トラブルの多いママは、はやめに「自分にある母乳外来」「いざというときに駆け込める病院」を見つけておくのが、おっぱいライフを楽しむコツかもしれません!
葛根湯

漢方のお薬で有名な葛根湯を乳腺炎のお薬として飲むことがあります。
普通の薬局で売っている葛根湯です。よく耳にする漢方薬ですよね。
葛根湯は、発汗作用があります。要するに体を温める効果があるんです。
体の熱や腫れ、あるいは痛みを発散して治します。粉末タイプでも、ドリンクでも、錠剤でも良いと思います。
ちなみに、いろんな製薬会社から葛根湯は出ています。
お値段もバラバラ。高いのがよく効くのかしら?と思いますが、どうなんでしょうね。
使っている「材料の質」が違う…とちらっと聞いたことがありますが、ほんとうのところはどうなんでしょうか。
産婦人科で「乳腺炎になりました」というと、この漢方薬をだしてくれるところが多いと思います。わたしのかかっている病院もそうです。
葛根湯は、授乳中でも飲んでも良いとされています。わたしの友人は、妊娠初期にインフルエンザにかかってしまったときも、産科医に葛根湯を処方されたそうです。 漢方薬は効き目が穏やか。なので、飲んで、劇的にすぐ良くなるというわけではありません。でも、少しでも良くしたいママにおすすめ。 葛根湯を飲んで、ゆっくり休んではやく乳腺炎をなおしましょう! お守り代わりに、おうちには常備薬として葛根湯をいつも置いておくのも良いかもしれませんね。
- 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう) 化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、じんましん、急性湿疹、水虫の治療に用います(ツムラのHPより)
- 大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう) 便秘がちな人の月経不順や月経困難などに用いられます(ツムラHPより)
- 排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう) 患部に発赤、腫れ、痛みをともなった化膿性の皮膚疾患(軽症または初期)に用います(ツムラのHPより)
医師、薬剤師によく相談してみてください。
ユキノシタ(おばあちゃんの知恵)

ユキノシタ
本州、四国、九州の陰湿地や湿った岩場などに自生する半常緑の多年草です。葉の形は円い腎臓形、長さ3~6センチ、巾3~9センチの大きさ、葉質は厚くて柔らか、表面には長毛がびっしり生えています。 ユキノシタには、消炎作用、解熱作用、解毒作用があります。
昔は、ユキノシタの葉を熱湯でさっと茹でて、
葉の裏側の皮をはいで、痛いところ(乳腺炎で痛い部分、赤ちゃんが噛んで傷ついた乳首など)に貼っておいたそうです。
はれもの、しもやけ、ひびには、新鮮な生の葉を水洗いして火にかざし、柔らかくして直接患部に貼ると良いそうです。
「自然のもの」ということで、ママにも赤ちゃんにも優しいのがメリット。
でもこれ、実はわたしはやったことないんですよね…。
わたし自身は、小さい頃、中耳炎の薬代わりに使っていた記憶があります。母がよくやってくれました。
しかし、最近のユキノシタは、あまり綺麗とはいえなさそう。 ほら、道路沿いなどで排気ガスまみれになっていたりして…。
ユキノシタ自体、余り見かけないですよね。
もしも、お子さんとお散歩されることがあれば、ぜひ道路を探してみてください
。
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赤ちゃんに詰まっている部分を飲んでもらいましょう。

自分で詰まっている母乳を絞るより、専用の搾乳器を上手に使った方が良い場合があります。

乳腺炎で痛くなった部分を優しく冷やしてみましょう。コツをご紹介。

乳腺炎になると節々の関節が痛くなることがあります。カイロなどを使って温めると痛みが和らぎます。

カモミールティーやたんぽぽコーヒーは、女性の強い味方。体も温まります。

体の炎症にはやっぱりお薬。漢方が処方されることもあります。

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